日本山の科学会2021年秋季研究大会(オンライン大会)・シンポジウムの報告

日本山の科学会2021年秋季研究大会(オンライン大会)の報告

『日本山の科学会2021年秋季研究大会』は,新型コロナの蔓延が継続していたため,オンライン大会として2021年10月30日(土)に開催されました(後援:新潟大学環東アジア研究センター)。研究発表は午前と午後で口頭発表が9件行われ,40名ほどの参加者と活発な議論が交わされました。口頭発表終了後はポスター発表4件のコアタイムとなり,参加者からSlackを用いてたくさんの質問・コメントが寄せられました。発表者のひとりであった私は,質問・コメントに回答するのに手一杯なほどでした。
大学院生や学部生の発表も多く,大会では発表優秀賞を選出しました。学生優秀発表賞として千葉大学大学院生の鈴木拓海さん,若手優秀発表賞として国立極地研の西村基志さんをそれぞれ表彰しました。また,秋季研究大会に併せて,日本山の科学会の総会が開かれました。

(報告 佐々木明彦)

日本山の科学会シンポジウムの報告

日本山の科学会2021年秋季研究大会の開催に併せて,大会翌日の2021年10月31日(日)に一般公開シンポジウム『北アルプスの価値の創出~北アルプスの何がすごい? 地形・地質と雪氷の視点から~』をオンラインで開催しました(後援:新潟大学環東アジア研究センター)。170名を超す会員・一般の参加があり,北アルプスにおける地形,地質,積雪,氷河に関わる4件の講演が行われました。講演に対しフロア(オンラインですが・・・)からたくさんの質問が寄せられ,理解が深まりました。総合討論では,地形,地質,積雪,氷河の研究者のそれぞれの立場から北アルプスにおける地形,地質,積雪,氷河の相互的な関係についても議論され,それを踏まえて「白馬の景観の変遷と魅力」「立山の景観美の秘密と新しい魅力」という2件の討論が行われました。これら2件の討論を含め講演全体に対して熱心な質問と討論が交わされ,北アルプスの価値についての意識や考えを共有することができました。

(報告 佐々木明彦)

シンポジウム要旨集はこちら☞pdfファイル(2,575KB)

シンポジウムの様子

日本山の科学会2021年秋季研究大会(オンライン大会)と公開シンポジウムのお知らせ(第2報)

大会,シンポジウムの日程や内容,参加登録の案内を以下の通りお知らせいたします。

1.期日 2021年10月30日(土)~10月31日(日)
2.会場 オンライン(*:会員限定 Z:Zoom使用.S;Slack使用)
3.日程

10月30日(土)
10:00-10:10 開会あいさつ(会長).全体説明 (Z)
10:10-11:25 口頭発表A(Z)
11:25-12:25 昼休み
12:25-13:00 *総会(Z)
13:00-14:00 口頭発表B(Z)
14:00-14:10 ポスター発表者によるFlash talk(Z)
14:10-14:25 休憩
14:25-15:25 ポスターコアタイム(S)

10月31日(日)
公開シンポジウム 『北アルプスの価値の創出~北アルプスのなにがすごい?地形・地質と雪氷の視点から~』 (Z)

・シンポジウム参加申込み締め切り:10月29日(金)12時まで【延長しました】
・シンポジウム参加申込フォーム:https://forms.gle/A1QCqr4Awc3QymiAA

09:00-09:10 シンポジウムの説明(新潟大・奈良間)
09:10-09:35 空から見る北アルプスのすごい地形(専修大・苅谷)
09:35-10:00 北アルプスの隆起と黒部峡谷の地形の魅力(富山大名誉:竹内)
10:00-10:25 世界に誇る北アルプスの積雪量とその魅力(極地研・西 村)
10:25-10:50 北アルプスは雪渓王国!?氷河が存在する環境とは?(新潟大・有江)
休憩 15分
11:05-12:20 総合討論
白馬の景観の変遷と魅力(白馬山案内人組合 松本氏,久田氏)
立山の景観美の秘密と新しい魅力 (立山カルデラ砂防博・福井)

公開シンポジウムポスター(クリックで拡大)

今大会は全てオンラインで開催します.開会あいさつ,口頭発表,総会,ミニシンポジウム,および研究交流会は Zoomで,ポスター発表の閲覧とコアタイムの質疑応答はGoogle DriveとSlackをそれぞれ使います.接続に関するURL情報は大会参加登録のメールアドレスへ事前にお知らせします.

4.研究発表
研究発表(口頭,ポスター)は,オンラインでおこないます.口頭発表はZoom(Z),ポスター発表はSlack(S)で実施します.
口頭発表:
・ 口頭発表の会場に参加される方(発表者・聴講者)は,Zoom会場に入室したら,ご自分の名前を「名前(所属)」に変更してください.
・ 発表者は,ご自身の発表時間の5分前には入室してください.
・ 発表者以外は,基本的にビデオ・音声ともOFFで聴講願います.
・ タイムキーパーは座長が務めます.発表時間12分,質疑応答3分です.
・ 発表は,発表者PCの画面を共有する形で実施します.

ポスター発表:
・ ポスター発表は,事前に提出されたポスターをweb上のオンラインポスター会場(次々項)で閲覧する形式とします.
・ 発表者はポスターを事前に提出し,web上で公開されたポスターで質疑応答を行ってください.なお,公開されたポスター自体はダウンロード出来ない設定としますが,SNSやその他webなどへのリンク流用はしないようお願いいたします.
・ オンラインポスター会場として,本大会ではGoogle Driveのリンクを利用します.Google Driveのリンクを参加登録者へ事前通知しますので,大会参加者はポスターを事前に閲覧し,大会当日に質疑応答を行います.
・ 大会当日のポスター発表における質疑応答は,オンラインチャットツール「Slack」を利用します.ポスター発表のコアタイムになりましたらSlackへアクセスし,チャット機能を用いて質疑応答を行ってください.Slackの利用方法については,大会用Slackの中にマニュアルを作成しましたので,大会用Slack公開後ご確認ください.(最初に簡単な登録が必要です.)

◆ポスターについて◆
・ポスターの提出先:jasms.jp@gmail.com
・締め切り日:10月28日 (木)17:00
・ポスターは10月29日に公開します.締め切りまでに上記メールアドレスへご提出ください.ファイル形式はpdfのみ受け付けます(ファイルサイズ上限は25MB).提出後の再提出による変更も認めますが,即時対応できかねる場合もありますので,ご了承ください.再提出を行う場合は,再度,上記メールアドレスまでお送りください.
1. ポスターの大きさは任意です。発表資料は一枚にまとめても,複数枚に渡っても可ですが,PCあるいはタブレット等で閲覧されることが想定されるので,4:3あるいは16:9などの縦横比を推奨します.
2. ポスターはweb閲覧されるので,リンクをポスター内に貼り付けることで,予備資料への誘導,発表者へのコンタクトツールのリンク,引用文献などの情報をポスター自体に付与することが可能です.また,発表者による更なる工夫も大いに歓迎します.なお,これらのリンク機能の付与は任意です.

5.お問い合わせ先 日本山の科学会事務局(メールアドレス: inf@jasms.sakura.ne.jp)

一般研究発表
・会場: オンライン(口頭発表:Zoom,ポスター発表:Slack)

口頭発表
(★:若手優秀発表賞 審査対象,☆:学生優秀発表賞 審査対象)↓
No 著者名(所属) タイトル
O-01 深田愛理*(新潟大・院),奈良間千之(新潟大), 白馬連山における周氷河性平滑斜面での礫移動分布と移動量について ☆
O-02 田中李奈*(伸東測量設計株式会社),今野明咲香(常葉大学) 地理情報システムを用いた流れ山の分布特性に基づく御殿場岩屑なだれ堆積量の推定 ★
O-03 青木綾乃(新潟大・院)* , 奈良間千之(新潟大),山之口勤(RESTEC) 新潟県,大所川流域での地すべりの検出における
航空レーザー測量と差分干渉SAR解析の比較 ☆
O-04 山田奈穂*(新潟大・院), 奈良間千之(新潟大) 中央アジア,テスケイ山脈における短命氷河湖の形成要因 ☆
O-05 西村基志*(国立極地研究所),青木輝夫(国立極地研究所・気象研究所),庭野匡思(気象研究所),的場澄人(北海道大学低温科学研究所),谷川朋範(気象研究所),山口悟(防災科学研究所),山崎哲秀(アバンナット北極プロジェクト)  グリーンランド北西部カナック氷帽上SIGMA-Bサイトで観測された雲の放射強制力 ★
O-06 鈴木拓海(千葉大学),高橋翼(千葉大学),瀬戸大貴(千葉大学),薄羽珠ノ介(千葉大学),竹内望(千葉大学) 富山県立山・剣沢雪渓における秋季の雪氷藻類による彩雪現象 ☆
O-07 立石和奏*(京都大・院 自然要因および人間活動が「お花畑」の植生分布に与える影響 ☆
O-08 永井 信*(海洋研究開発機構),小谷亜由美(名大),丸谷靖幸(九州大) 山岳域における生態系サービスと人流データの対応関係
O-09 神品 芳孝*(京都大・院) インド北西部ラダックにおける農外活動の導入に伴う農村の変化 ☆

ポスター発表
(★:若手優秀発表賞 審査対象,☆:学生優秀発表賞 審査対象)↓
No 著者名(所属) タイトル
P-01 井手玲子*(国立環境研究所),岡本遼太郎(筑波大学, 国立環境研究所),小熊宏之(国立環境研究所) 立山西斜面における2010年から2020年の消雪日と高山植生の緑葉期間の変化
P-02 佐々木明彦*(国士舘大)・西村基志(極地研)・鈴木啓助(信州大,大町山岳博) 北アルプス乗鞍大雪渓で2021年の融雪期に発生した土石流
P-03 瀧ヶ﨑愛理*(新潟大・学),奈良間千之(新潟大) 飛驒山脈における岩石氷河の永久凍土分布可能性の評価 ☆
P-04 武田皓明*(新潟大・学),奈良間千之(新潟大),高玉秀之(パスコ) 天山山脈北部地域におけるモレーンコンプレックスの流動について ☆

日本山の科学会 シンポジウム2021

クリックで拡大

日本山の科学会 シンポジウム☞ポスター(PDF)

『北アルプスの価値の創出~北アルプスの何がすごい?地形・地質と雪氷の視点から~』

開催日時:2021年10月31日 (日) 9:00-12:20

開催形式:オンライン(zoom)開催

主催:日本山の科学会

後援:新潟大学環東アジア研究センター

参加申込フォーム(申込み締め切り10月29日(金)12時まで)https://forms.gle/A1QCqr4Awc3QymiAA

日本山の科学会2021年秋季研究大会(オンライン大会)と公開シンポジウムのお知らせ(第1報)

日本山の科学会は2021年秋季研究大会を下記日程で開催します。

また,一般公開のシンポジウムも研究大会と併催いたします。こちらは当学会非会員でもご参加いただけますので,是非ご参加ください。

大会,シンポジウムの日程や内容,参加登録の案内を以下の通りお知らせいたします。

1.大会開催日 2021年10月30-31日(土・日)

10月30日 (土) 午前・午後:研究発表大会
10月31日 (日) 午前:一般公開シンポジウム,午後:バーチャル巡検 (仮)

2.開催形式

本大会はzoom等によるオンライン開催です。

参加,研究発表の形式・方法,巡検の詳細は第2報でお知らせします。

3.参加費

無料(事前申込制による一般公開)

4.各種申し込みと予稿集原稿の投稿について
オンライン会場の設定やプログラム編成,予稿集作成のため,以下について事前のお申し込みと投稿をお願いします。

◆研究大会参加・発表の申し込み

・発表申し込み期間:9月13日(月)~10月15日(金)

・研究大会参加申込み期間:9月13日(月)~10月27日(水)

・大会参加発表申込フォーム:https://forms.gle/kNrSGo4CfM6paVw37

ただし,研究発表は山の科学会の会員に限ります。非会員の方で研究発表をご希望の方は入会をお願いいたします。

 

・予稿集原稿の提出期間:9月13日(月)~10月15日(金)

発表予稿は下記のURLからダウンロードしてください。作成した予稿は下記メールアドレスまで,メールの添付ファイルとして投稿してください。PDF形式のファイルは不可。

送信時のメールの題名は「2021秋大会要旨_筆頭発表者名」,添付のファイル名は「要旨原稿_筆頭発表者名」としてください。

予稿原稿のテンプレート:http://u0u0.net/qAhv

原稿ファイルの投稿先:jasms.jp@gmail.com

 

◆シンポジウム参加の申し込み

・シンポ参加申込み期間:9月13日(月)~10月27日(水)
・シンポジウム参加申込フォーム:https://forms.gle/A1QCqr4Awc3QymiAA

 

5.お問い合わせ先

日本山の科学会事務局(メールアドレス:inf@jasms.sakura.ne.jp

日本山の科学会2020年秋季研究大会(オンライン大会)の報告

『日本山の科学会2020年秋季研究大会(オンライン大会)』(新潟大学環東アジア研究センター後援)が,2020年10月24日(土)にオンライン上で開催された.例年,本学会の研究大会は,オフライン型で開催していたが,本年度の研究大会は新型コロナウイルス感染症の影響のため,オンラインでの開催となった.

大会当日は,研究発表が20件(口頭10件,ポスター10件)と公開シンポジウムが開催された.参加者は100名ほどであった.口頭発表はZoom,ポスター発表はSlackを使用して行われた.Zoomを使用した口頭発表では,発表者や参加者はZoomの使用に慣れていることもあり,時間を使っての議論をすることができた.Slackを使用したポスター発表では,議論が文字として残るので間違や誤解が無く,今後の研究の参考にできること,他の人が残した質問も見れるので,ポスターを見るタイミングがずれていても議論の内容や議論にいつでも参加できることなど,多くの利点があった.質問者も多く,ポスターでの議論も活発であった.

研究発表大会では,学生優秀発表賞として専修大学・院の栗本享宥さん,若手優秀発表賞として富山大学の太田民久さんが表彰された.研究発表終了後の公開ミニシンポジウムは,Zoomを使用して「COVID-19と日本の山」をテーマに開催された.公開ミニシンポジウムは,学会員でなくても参加できるオープン形式であった.信州大学の泉山氏,埼玉県立熊谷高校の宮嶋氏,三俣山荘の伊藤氏にご講演いただいた.部活動の活動制限や,山小屋での苦労話など,非常に興味深い内容であった.総合討論では,フロアからたくさんの質問が寄せられ,活発な討論が交わされた.秋季研究大会に併せて,昼食後には日本山の科学会の総会が開催された.また,公開ミニシンポジウム終了後は,Zoomによる研究交流会が催され,短い時間であったが会員同士の親睦を深めることができた.

(報告 有江賢志朗)

日本山の科学会2020年秋季研究大会(オンライン大会)のお知らせ(第3報)

投稿日時: 2020年10月14日

日本山の科学会会員のみまさま

大変遅くなり申し訳ございません.10月24日に開催される秋季研究大会(一般口頭発表,ポスター発表,総会)及び公開シンポジウムのプログラムが確定しました.公開シンポジウムはどなたでも参加いただけますので,周囲の方々をお誘いください.なお,公開シンポジウムと研究交流会の参加申し込みは,10月20日(火)まで延長しております.

本大会は、新潟大学環東アジア研究センターの後援を受けています.
https://www.arc.niigata-u.ac.jp/

・申込フォーム https://forms.gle/9HvUZhfXCH581odT6

(締切 10月20日(火) 17:00)

・要旨集(PDF5MB)→2020 Fall meeting Abstracts
【訂正】ポスター発表フラッシュトークの動画リンク一覧は、学会HPではなく専用のサイトに掲載します。専用サイトのURLは事前登録者にのみお知らせします。

一般発表やポスター発表の手順とフォーマット,コアタイムにおける質疑などの詳細は「要旨集」をご覧ください.


 

《日本山の科学会2020年秋季研究大会 口頭発表プログラム》

会場入室用 Zoom-URL は参加登録者に10月23日(金)までに連絡予定

★:若手優秀発表賞 審査対象,☆:学生優秀発表賞 審査対象
《口頭発表A 午前》座長 苅谷愛彦

◆0905-0917 O-01 奥山駿(新潟大・院),奈良間千之(新潟大),高玉秀之(株式会社パスコ),山村祥子(朝日航洋株式会社)中央アジア・天山山脈に位置する氷河起源型岩石氷河の空間分布と形成環境☆

◆0917-0929  O-02 有江賢志朗(新潟大学・院),奈良間千之(新潟大学),山本遼平(朝日航洋),福井幸太郎,飯田肇(立山カルデラ砂防博物館)飛騨山脈の小規模氷河の特徴☆

◆0929-0941 O-03 吉村亮志(新潟大・院),奈良間千之(新潟大) 飛騨山脈北部,白馬大雪渓における雪渓崩落 ☆

◆0941-0953  O-04 杉山博崇(新潟大学・院),奈良間千之(新潟大学),井上公(防災科研)北アルプス,白馬大雪渓周辺における岩盤斜面の地形変化 ☆

◆0953-1004 O-05 木村恵樹(専修大学院・院)*・苅谷愛彦(専修大学)安倍川源流の大谷崩・蓬沢における CE1707 以前を示す堰き止め湖沼堆積物☆

《口頭発表B 午後》座長 田中健太
◆1350-1402 O-06 井上穣(新潟大・院 ),奈良間千之(新潟大),王純祥・瀧田栄次(株式会社キタック) 上越地区,雁平地すべり地形の地表面変化 ☆

1402-1414  O-07  楠健志(筑波大学・院、地球科学専攻)、上野健一(筑波大学) 菅平高原での葉面積変化に伴う冷気湖の発達 ☆

◆1414-1426  O-08  西村基志(国立極地研究所),佐々木明彦(国士舘大学),鈴木啓助(信州大学)山岳地形によって生じる大気環境の地域性が降積雪に与える影響★

◆1426-1438 O-09 岡本遼太郎*(筑波大学)・小熊宏之(国立環境研究所)定点カメラを用いた半教師あり学習による高山植物開花フェノロジーのモニタリング☆

◆1438-1450 O-10 太田民久 (富山大学)
《招待講演》集水域の植生が物質動態の変化を介して、土壌・河川生物群集に与える影響★

◎1450-1455 「山の科学」編集委員会より投稿のおねがい(編集委員長 奈良間千之)

《ポスター発表 Slack使用》 コアタイムは,奇数番号[10:10-11:10],偶数番号[11:20-12:20]

*:発表者,★:若手優秀発表賞 審査対象,☆:学生優秀発表賞 審査対象 

◆P-01 青木綾乃(新潟大学,学)* , 奈良間千之(新潟大学),Murataly DuishonakuP-0v(キルギス国立大学),山之口勤(RESTEC) :キルギス,クムトール鉱山における雪氷土砂堆積物の流動 ☆

◆P-02 山田奈穂*(新潟大), 奈良間千之(新潟大), Mirlan Daiyrov (CAIAG):キルギス・テスケイ山脈における短命氷河湖の面積変動から推定される排水路の考察 ☆

◆P-03 松本広祐*(新潟大・院),奈良間千之(新潟大),渡部帆南(RESTEC),河島克久(新潟大), 檜垣大助(弘前大),八木浩司(山形大),若井明彦(群馬大):ネパール,ランタン・リルン峰における平常時の懸垂氷河崩落の特徴 ☆

◆P-04 本間夏実(新潟大学・学)*,奈良間千之(新潟大学),櫻井尚輝(朝日航洋) ,Mirlan Daiyrov (CAIAG):氷河上湖の出水規模の推定 ☆

◆P-05 深田愛理(新潟大学・学)*,奈良間千之(新潟大学) :白馬連山での周氷河平滑斜面の物質移動について ☆

◆P-06 栗本享宥*(専修大学・院),苅谷愛彦 (専修大学):八ヶ岳大月川上流部における大月川岩屑なだれの層序と年代に関する新知見 ☆

◆P-07 苅谷愛彦*(専修大学):上高地の自然史と深層崩壊

◆P-08 小山紗莉*(信州大学),西村基志(信州大学),黒雲勇希(信州大学),鈴木啓助(信州大学) 上高地において形成された冷気湖とその気象条件 ☆

◆P-09 佐々木明彦*(国士舘大学)・西村基志(国立極地研究所)・鈴木啓助(信州大学/大町山岳博物館)北アルプス,乗鞍岳高山帯のハイマツ小群落における地温状況

◆P-10 尾崎貴久(信州大学, 燕山荘), 東城幸治*(信州大学)明治時代に作成された高山植物・コマクサ標本からの DNA 解析、および山岳形成に深く関係したコマクサの系統進化史

《公開ミニシンポジウム (Zoom利用)》

□テーマ『COVID-19と日本の山』

司会  福井幸太郎(立山カルデラ砂防博物館)

15:00~15:05 趣旨説明 苅谷愛彦(専修大学)

15:05~15:30 泉山茂之 氏(信州大学) 「北アルプス最深部に向かうニホンジカ」

15:30~15:55 宮嶋 敏 氏(埼玉県立熊谷高校) 「早く元に戻りたい高校生の登山活動-埼玉県高体連登山専門部の場合-」

15:55~16:20 伊藤 圭 氏(三俣山荘) 「街と山をつなぐ道ーー黒部源流における人と自然ーー」

16:20~16:55 総合討論

16:55~17:00 閉会挨拶


お問い合わせ先 日本山の科学会事務局 (メールアドレス:inf@jasms.sakura.ne.jp


日本山の科学会2020年秋季研究大会(オンライン大会)のお知らせ(第2報)

日本山の科学会会員のみまさま

いよいよ,8月24日から大会の参加,発表申込みの受付けが始まります.プログラムの予定と併せて以下の通りお知らせいたします.

1.大会開催日 2020年10月24日(土)

2.会場:オンライン会場 (URL等は第3報でお知らせします)

3.参加費 無料(事前申込制による一般公開)

4.プログラム
午前
・開会あいさつ.全体説明(Zoom)
・口頭発表A(Zoom)
・ポスターコアタイム(PDF版ポスターをクラウドに掲載)

午後
・総会(Zoom)
・口頭発表B(Zoom)
・シンポジウム(Zoom)
・バーチャル巡検
・懇親会(Zoom)
*プログラムは発表申込状況により変更の可能性があります.
*研究発表の形式・方法,シンポジウム、巡検の詳細は第3報でお知らせします.

5.各種申し込みと予稿集原稿の投稿について
オンライン会場の設定やプログラム編成と予稿集作成のため,以下について事前のお申し込みと投稿をお願いします.

◆大会参加の申し込み
・受付期間 8月24日(月)~10月16日(金)
(第1報より受付開始が2週間早くなりました)
・申込フォーム https://forms.gle/9HvUZhfXCH581odT6

◆発表の申し込み
・受付期間 8月24日(月)~9月11日(金)
・申込フォーム https://forms.gle/L7SAWrizkhGxyznT8

◆予稿集原稿の投稿
・受付期間 8月24日(月)~9月22日(火)
・原稿のテンプレートを https://bit.ly/3gfXFMv からダウンロードしてください(Wordファイル形式).
・原稿ファイルの投稿先 jasms.jp@gmail.com

メールの添付ファイルとして投稿してください.PDF形式のファイルは不可.
送信時のメールの題名は「2020秋大会要旨_筆頭発表者名」,添付のファイル名は「要旨原稿_筆頭発表者名」としてください.

6.お問い合わせ先 日本山の科学会事務局 (メールアドレス:inf@jasms.sakura.ne.jp)

以上

第三回 現地討論会(生田緑地)の報告    今野明咲香(常盤大学)

日時:10月27日(日)9:00~12:30
案内者:磯谷達宏氏(国士舘大)・小森次郎氏(帝京平成大)・苅谷愛彦氏(専修大学)
集合:向ヶ丘遊園駅 (生田緑地で解散) テーマ:「山の科学で観る多摩の横山」多摩丘陵の地形・地質や生物,都市公園のありかたについて
参加者:20名(案内者含む)

日本山の科学会2019年秋季学術大会・シンポジウム翌日の2019年10月27日に開催された現地討論会「山の科学で観る多摩の横山」に本学の自然地理学を専攻する学部学生6名と共に参加した。当日の現地討論会の概要と当日の様子について紹介し,テーマの一つである都市公園のありかたについて考えたことを報告したい。当日の観察項目一覧を以下に,観察ルートと主な観察地点を図1に示す。

1. 向ヶ丘遊園駅南口集合
2. 多摩丘陵飯室山の稜線を概観
3. 本流の河畔侵食. 上総層群飯室層. 1.3Ma.
4. 上総層群飯室層の広域テフラ
5. 崩壊地形.(発生から数年と更に古い侵食地形)
6. 飯室山通過
7. 侵食がすすむ多摩丘陵,細尾根を通過
8. 枡形山広場. 展望台から東京側概観.
9. 広場下の立川ローム層.
10. 姶良丹沢火山灰(AT). 堆積速度lm≒1万年.
11. 尾根北側から谷底低地までの植生変化
12. 1971年ローム層崩壊実験事故跡(盛土(捨土)の崩壊.ずさんな体制と計画.)
13. 歩道脇の小規模崩壊(2017年発生.難透水層の上で発生した表層崩壊)
14. 中央広場(過去の飯室谷の谷戸)
15. 飯室層/おし沼層不整合(基底礫層をさがそう.砂礫層より上のブロック状の崩壊)
16. 崩壊斜面に出た飯室/おし沼層.飯室層
17. 東ロビジターセンター.解散

当日,参加者は9時に向ヶ丘遊園駅に集合し,多摩丘陵の生田緑地周辺地域で地形や地質,植生を中心に観察した。地形地質に関しては小森次郎氏(帝京平成大)と苅谷愛彦氏(専修大学),植生に関しては磯谷達宏氏(国士舘大),土壌移動プロセスに関しては佐々木明彦氏(国士館大)より解説があった。

図1 現地世討論会観察ルート
地理院地図の標準地図に自作の色別段彩図を重ねて作成
図中の数字は観察地点番号

向ヶ丘遊園駅から南下しながら丘陵に移動し,最初に観察したのは多摩川本流の浸食により形成された崖の露頭である(地点②と③;図1)。ここでは多摩丘陵の基盤をなす上総層群飯室層と,房総半島が模式地の登戸−Kd17テフラを観察し,この地域の地質の成り立ちについて説明をうけた(写真1)。

写真1 上総層群飯室層とそこに狭在する登戸-Kd17テフラについて解説する小森氏(地点③)

上総層群は,更新世前期(約100~200万年前)に関東平野一体が海(海盆)だった頃に堆積した,最大層厚1000 mを超す海成層であり,現地の露頭では微小な貝化石を見ることができた。この時代に海面下にあった関東南部の地形は大きなお椀のような形をしており,上総層群は西側の山地からの土砂供給によってこの凹地部分を埋めるようにして堆積したという。以前この上総層群をお椀の東側に当たる房総半島で見たことがあり,大都会の東京の地下通って50㎞以上離れた西側の多摩丘陵でも再度見たことで,関東平野の地形形成のダイナミックさを感じることができた。

地点③の露頭の観察後,地点④の飯室山へ登る階段で丘陵地の地形と植生を観察した(写真2)。谷頭凹地内では土砂移動が活発なため成長が早いエノキやミズキ,またササが多く繁茂し,周囲の頂部斜面では薪炭林の放置からなる雑木林が成立しているという説明を受けた。写真中央部(谷頭凹地)と両端部(頂部斜面)で分かりやすい植生のコントラストがあり,丘陵地の微地形に応じた典型的な植生配列を見ることができた。

写真2 谷頭部の地形と微地形に応じた植生(地点④)

その後,地点⑤の谷戸に成立した湿地では自然植生のハンノキ林を観察した。「神奈川県下においては自然植生のハンノキ群落はごく稀で、現存林分は皆無と言っても過言ではない(宮脇,1976)」と言われており,生田緑地が貴重な植生の保全のために役立っていることが分かった。
住宅地の中にある都市公園の中で,典型的な丘陵地の植生だけでなく貴重な現存ハンノキ林を観察することできたのはとても興味深かった。

最後の地点⑥では,約30万年前のおし沼砂礫層を観察した(写真3)。生田緑地は多摩Ⅱ面(おし沼面)という平坦な地形面上に位置しており,それを構成するおし沼砂礫層は扁平で淘汰の良い砂礫層であるという説明を受けた。このことから,この地域は世界的海進時(海洋酸素同位体ステージ9)に形成された海成面であり,当時この地域が波打ち際のような環境にあったことを示しているという。飯室層の泥岩とおし沼砂礫層,そしてその上に載る関東ローム層を見て,この地域が長い時間スケールの中で海から陸へと変化した様子を知ることができ,大地のロマンを感じることができた。

写真3 上総層群飯室層を不整合で覆うおし沼砂礫層(地点⑥)
地層境界を指で示す。

徒歩で回れる範囲に,魅力的な観察地点が多数あり充実した内容であったが,ほぼ予定時刻の12:30にビジターセンター(地点⑦)付近の露頭にて解散となった。
今回の現地討論会では,都市公園の意義を改めて考える機会となった。都市化が進む東京周辺域では,地形は改変され地表は構造物に覆われている。そのため,微地形に応じた植生配列や湿地に成立する貴重なハンノキ林の多くは姿を消しており,自然の地形や地質を見る事は簡単ではない。
長く東北地方で学生時代を過ごし,教科書や授業でしか知らなかった関東の地形や地質などを実際に見て歩くことができたのは,生田緑地としてこれらの露頭や自然が保存されていたからであり,都市公園の博物館的役割を実感した。自然や地史についてまだそれほど詳しくない本学の学部学生も,案内者の魅力的な解説のおかげで多摩丘陵の土地自然の面白さを感じ取っている様子であった。
しかしながら今回のように,現地を知る研究者と一緒に見て歩くことができる機会は限られており,まして研究者や学生ではない,生田緑地を単に公園として利用している市民がその魅力を知る機会はほとんどないであろう。これらの貴重な自然や露頭を保存していくためには一般市民にもその魅力を知ってもらうことが必要であり,現地を案内してくれる人がいなくてもその場所の地史や成り立ちを理解できる解説板を充実させるなど,研究者から公園管理者などに提案していくことも重要ではないかと考えた。
この現地討論会を通して,観察・教育の場としての都市公園の役割を実感したことで,後世の研究者や学生,市民が現地で学ぶことができる場所として残すことの重要性を認識し,研究者として何ができるかを考える良い機会となった。

日本山の科学会2019年秋季研究大会(川崎)の報告

『日本山の科学会2019年秋季研究大会(川崎)』(専修大学文学部と共済)が,2019年10月26日(土)に専修大学サテライトキャンパスにおいて開催された。今年度の大会では22件の発表があり,参加者は47名であった。発表は全てポスター形式で行われた。コアタイムを1時間30分とし,午前と午後に分けて発表を実施した。大学院生や学部生の発表も多く,十分な時間を使っての深い議論が展開された。大会では学生優秀発表賞として信州大学・院の岡本聖矢さんを,若手優秀発表賞として長野県環境保全研の栗林正俊さんを,それぞれ表彰した。
ポスター発表終了後には,公開ミニシンポジウム「山の科学―人と自然」が開催された。テーマは「日本の山における自然環境とその利用」と「欧州の山における自然環境とその利用」の2本立てでそれぞれ2件の講演が行われた。十分な時間をとった総合討論ではフロアからたくさんの質問が寄せられ,活発な討論が交わされた。
秋季研究大会に併せて,昼には日本山の科学会の総会が開催された。また,ミニシンポジウム終了後は場所を移して研究交流会が催され,会員の親睦,交流が深まった。

(報告 佐々木明彦)

研究発表大会の様子

公開ミニシンポジウムの様子1

公開ミニシンポジウムの様子2

優秀発表賞の授賞式