研究大会

日本山の科学会2022年秋季研究大会・公開シンポジウムの報告

掲載日:2022年12月31日

『日本山の科学会2022年秋季研究大会』は,2022年10月30日(日)に,「新潟大学 駅南キャンパスときめいと」において開催されました(後援:新潟大学環東アジア研究センター)。研究発表では午前・午後で15件の口頭発表が行われました。山岳を研究対象地とする様々な分野の研究発表に対し,活発な議論が交わされました。これらの発表のなかから優秀発表賞が選出され,学生優秀発表賞として信州大学大学院総合理工学研究科・大学院生の吉田 匠さん,若手優秀発表賞として東京大学大学院農学生命科学研究科の大谷侑也さんがそれぞれ表彰されました。また,秋季研究大会に併せて,日本山の科学会の総会が開かれました。

依然として新型コロナウイルスの影響があるなかでの大会であったため,懇親会などを開催しての意見交換はできませんでした。しかしながら,短い時間ではありましたが,対面で議論できたことは非常に有意義でした。

(報告 佐々木明彦)

優秀発表賞の受賞式 (撮影:佐々木明彦)
優秀発表賞の受賞式 (撮影:佐々木明彦)

日本山の科学会シンポジウムの報告

日本山の科学会2022年秋季研究大会の開催に併せて,研究大会前日の2021年10月29日(土)に一般公開シンポジウム『平野の土砂は山からどのようにやって来るか?-積雪流域の自然災害-』を「新潟大学 駅南キャンパスときめいと」において開催されました(後援:新潟大学環東アジア研究センター)。当日申込を含めた50名を超す会員・一般の参加がありました。鳥取大学の小玉芳敬教授を基調講演としてお招きし,加えて新潟大学災害・復興科学研究所の卜部厚志教授,片岡香子教授,西井綾子准教授,松本高峰特任准教授の合計5名の方にご講演いただきました。集水域から平野への水,土砂流出に至る諸過程について,鳥取と新潟のそれぞれの地域で特徴的な現象が紹介されました。質疑,総合討論の時間には,会場の聴講者も交え,講演者同士でそれぞれの地域で共通する部分と異なる部分を比較するなど,活発な議論が行われました。これらの討論を含めた本シンポジウムを通じて,日本の山地帯における物質循環の奥深さを再認識する契機となりました。

(報告 西村基志 )

シンポジウム会場の様子(撮影:奈良間千之)
シンポジウム会場の様子(撮影:奈良間千之)