研究大会

日本山の科学会2020年秋季研究大会(オンライン大会)の報告

掲載日:2021年4月1日

『日本山の科学会2020年秋季研究大会(オンライン大会)』(新潟大学環東アジア研究センター後援)が,2020年10月24日(土)にオンライン上で開催された.例年,本学会の研究大会は,オフライン型で開催していたが,本年度の研究大会は新型コロナウイルス感染症の影響のため,オンラインでの開催となった.

大会当日は,研究発表が20件(口頭10件,ポスター10件)と公開シンポジウムが開催された.参加者は100名ほどであった.口頭発表はZoom,ポスター発表はSlackを使用して行われた.Zoomを使用した口頭発表では,発表者や参加者はZoomの使用に慣れていることもあり,時間を使っての議論をすることができた.Slackを使用したポスター発表では,議論が文字として残るので間違や誤解が無く,今後の研究の参考にできること,他の人が残した質問も見れるので,ポスターを見るタイミングがずれていても議論の内容や議論にいつでも参加できることなど,多くの利点があった.質問者も多く,ポスターでの議論も活発であった.

研究発表大会では,学生優秀発表賞として専修大学・院の栗本享宥さん,若手優秀発表賞として富山大学の太田民久さんが表彰された.研究発表終了後の公開ミニシンポジウムは,Zoomを使用して「COVID-19と日本の山」をテーマに開催された.公開ミニシンポジウムは,学会員でなくても参加できるオープン形式であった.信州大学の泉山氏,埼玉県立熊谷高校の宮嶋氏,三俣山荘の伊藤氏にご講演いただいた.部活動の活動制限や,山小屋での苦労話など,非常に興味深い内容であった.総合討論では,フロアからたくさんの質問が寄せられ,活発な討論が交わされた.秋季研究大会に併せて,昼食後には日本山の科学会の総会が開催された.また,公開ミニシンポジウム終了後は,Zoomによる研究交流会が催され,短い時間であったが会員同士の親睦を深めることができた.

(報告 有江賢志朗)